はてな「ベニテングタケが食べたいのですが」 ↑

http://www.hatena.ne.jp/1098280178
シラカバやトウヒの林内に発生するベニテングタケ近畿地方以西ではめったに見ることができない、西国人にとっては憧れのキノコであったりする。北海道の利尻山で一度だけ生ベニテングタケを見たことがあるけど、あまりの美しさにしばし見とれてしまった。
毒性はそれほど強くないらしいが、リスクを犯してまで食うべきかは疑問。このキノコの中毒症状や毒成分が知りたくて手持ちの図鑑を4、5冊あたってみるも、詳しいことは書いてない。一方、ネットでは詳細な情報が簡単に見つかった。東京都衛生局食品保健課のサイトには、→中毒症状:腹痛、おう吐、下痢、けいれん、精神の一時錯乱など、毒成分:イボテン酸 、ムッシモール、ムスカリンなど、との記載。毒キノコファンにとってはお馴染みの→ムスカリンが含まれていることに注目。滋賀大のキノコページを見ると、→ムスカリンは最初ベニテングタケから抽出されたとの記述があり、ベニテングタケムスカリンの馴れ初めを伺い知ることができた。
聞き慣れないムッシモールとイボテン酸という成分、ムスカリンに近い系統の物質であるような感触をたどって検索を進めてみたら、千葉県立博物館のサイト内で→イボテン酸は体内でムッシモールやムスカリンに変化しますとの記述を見つけた。やはり同じ系統の物質であるらしい。古代インドの「リグベーダ」の聖なる「ソーマ」はベニテングタケをさしているなんて話もあり、人類とベニテングタケには長い付き合いがあったのかもしれないなーと思いは浮かぶ。
ムスカリン・ムッシモール系
イボテン酸は、毒成分であると同時に旨み成分でもあるらしい。
イボテン酸はグルタミン酸ナトリウムの数倍の旨みを持つ毒成分
毒=まずい、という固定概念があったけれど、旨み成分としても機能するというのは新たな発見。上記の同じページには「イボテン酸の5倍以上強く中枢神経に作用する、ムッシモール」とも書いてあり、分子構造の違いなどが知りたくなってくる。
イボテン酸、というのも面白い響き。名前の由来は「イボテングタケ」に含まれる成分であるからのようだ。意外に安易なネーミング。
イボテングタケを中心に、毒成分と毒キノコを食べる昆虫の関係を研究してる山下博司さん
「イボテン酸」は有毒キノコ「イボテングタケ」"Amanita pantherina"に含まれている成分でアミノ酸の一種
ベニテングタケはドラッグ原料としても人気のようで、その手のページはたくさん出てくる。
ベニテングタケ濃縮合法ドラッグ総合ページ