カレイドスター第51話「約束の すごい 場所へ」

キッズステーションにて最終回。21:00と25:30の放送。21時の放送を録画しつつ視聴、ひとりカレイド祭りスタート。
概ね目からなんか出るー状態の愚か者がひとり、再びそのステージを見ていた。人が死ぬわけでもない、悲しいわけでもない、それなのになぜだろう。文字で表せばそれは「うれしい」に近い、あたたかい感情。でもよく分からない。ステージの幕が開き、海から太陽が昇るあの風景のことを思い浮かべるだけで、肉と骨に包まれた肉球はささやかな海の惑星になる。空の下には静かな海があって、海はいつか翼を得て空を飛ぶ夢を見ていた。海から這い上がった皺々の塊は46億年ぐらい経った今も愚かな夢を信じてみたい年頃だった。
パブロフの目玉は塩水でステージに喝采を送り続ける。積み上げられた50話分の思い出が海に溶け出した後、そらの演技に誘われるように呼び覚まされる自らの記憶は、灰羽連盟の第1話でラッカが空から落ちてくるシーンだった。そらとラッカがぐるぐるとしりとり輪廻したあと、去っていくレイラさんとレキを見送るのだった。
放映終了後、OVAの52話とどちらを見るか少し迷ったけれど、やっぱり振り出しに戻りたくなってレンタルしてあったDVD第1巻の第1話を見始めた。キッズステーションの画質に慣れていたせいで素晴らしく綺麗に見える。最初にレンタルビデオで見たときとはまた違った印象で4話まで一気に見直した。少し間をおいて録画した51話を見ながらこの文章を書いている間に51話は二周りして、眼球は塩辛い味のする夕焼け色に染まっていた。